レモンエロウ抜粋

2010年頃、著作権の切れた文学作品を漫画にし、それらをまとめて短編集として電子書籍出版できないかを検討していたことがある。


漫画にするといっても、そのまま、あるいは少しだけ改変するというものではなく、それらの文学作品を独自の視点で新たな作品として作り直すというもので、同一性保持権など様々な権利の面から見ても問題はないと考えていた。


しかし数作品作ったのち、権利的にはクリアであったとしても、著作権が切れて間もない作品などは作者の親類等がご存命であることも多く、その方々の許可をなくして販売することは心情的な面から考えて問題があるのではないかと考えるようになった。


作者の親類などを探し出し、作品の漫画化および再構成の許可を得て回るというのは、その当時の僕の活動のレベルからいって無理があったので、この『文学ゾンビ』と名付けたプロジェクトは頓挫した。


そのとき作った漫画の中に、梶井基次郎の『檸檬』からインスピレーションを受けて作った『レモンエロウ』という作品がある。


今回はその漫画から一部を抜粋してここに掲載したい。


中略

中略

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梶井基次郎の『檸檬』を読んだことのない人が見れば、オリジナルがどんな作品か気になり、過去に読んだことがある人が見れば、どんな作品だったっけ・・・・と、もう一度梶井基次郎のオリジナルを読みたくなる、そんな作品を目指して作った。



2010年、何度目かの電子書籍元年と騒がれた年だった。黒船到来、街の本屋の存続が危ういという声が聞こえてきていた。


実際には日本で電子書籍はさほど浸透しなかったように思うが、本の売り上げの減少は止まらず、街からは本屋が次々と消えていっている。


頓挫した僕の『文学ゾンビ』というプロジェクトは、たとえ本屋がなくなっても、すぐれた作品は死ぬことはない、何度でも蘇るというコンセプトだった。


梶井基次郎の『檸檬』、気になった人はこれを機に手に取ってみてほしい。

チンタイム

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